今回はKABUKI STRENGTHのホームページで公開されているコラムの一つをご紹介させていただきます。
ここ数年、日本のリフターでも利用している方が増えてきているRPEなどのオートレギュレーションメソッドをコラムにまとめてあるもので、英語が全くできない僕が日本語でなんとか理解できるまでに翻訳したものになりますので中々読みづらい部分もあるとは思いますが…
皆様のトレーニングにお役に立てれば幸いです‼︎
KABUKI STRENGTHにも翻訳して紹介しても良いかと聞いたら快諾してくれました。
本文も気になる方は1番下にリンクがありますので英語が出来る人はそちらから本文に目を通してみてください。
ブランドン・センはパワーリフティング選手権に出場している、カブキストレングスバーチャルコーチングのヘッドコーチです。
彼の使命は競技分野で活動するアスリートのパフォーマンスをグローバル管理システムを通してサポートをすることです。
過去10年間で遠いアイディアから、定義的な物差しで流動的に管理できる考えは、多くのリフターがトレーニングで毎日利用する重要なツールとして採用されるようになりました。
一部のコーチはこの概念に基づいてトレーニング原理の基礎にしています。
これはオートレギュレーションが明確になったと言っているわけではありません。
男性がスポーツトレーニングを始めてから、重量を上げることを望んだら、私たちは重量の設定やトレーニングの難易度を実施してもらうかは、その人の感覚に基づいて管理しています。
明確な物差しを開発してから、私たちはこの物差しに名前をつけていません。
しかし、このアイディアに正式な名称をつけるとともに、さらなる進化をしなくてはいけません。
今回の記事では、最初に利用された医療現場から、現在のフィットネス現場での傾向、それとともにベロシティーによる客観的な基準と、それによるトレーニング負荷のオートレギュレーション化という考えまで拡げていきます。
この記事はあなたを情報過多にするつもりはなく、明確に各メソッドをトレーニングですぐに実践する方法についての手順の詳細を記しています。
10回3セットの基本法はどこから来たのか、疑問に思うことはありませんか⁇
漸進的なレジスタンスメソッドは、最大筋力を増強させるために設計されました。固有受容器フィードバック(身体のストレス適応)が増加すれば、扱える重量は徐々に増加します。DeLormeメソッド(第二次世界大戦後の兵士のリハビリで利用される)は3セットのコースで各セット50%10RM,75%10RM,100%10RMの負荷でそれぞれ10回実施することを求めるコースです。
では、これはオートレギュレーションと何の関係があるのでしょうか⁇DeLormeメソッドへの拡張としてデイリーアジャスタブルプログレッシブレジスタンスエクササイズ(DAPRE)は患者のテスト、トレーニング、リハビリの手段として理学療法として利用されています。
DeLormeメソッドとは異なり、この方法では次のように合計4セット行う必要があります。
(1セット目)50%6RMで10回
(2セット目)75%6RMで6回
(3セット目)100%6RMで限界まで実施
(4セット目)3セット目の行えた回数に基づいて強度を調整します。
狭い構造と制限のあるDARPEより、汎用性を高めるために拡張バージョンが開発されました。この方法はオートレギュレーティングプログレッシブレジスタンスエクササイズ(APRE)と呼ばれていました。
DARPEから考えられたAPREには、依然として6RMルーティンが含まれていますが、10RMと3RMも含まれています。上の表を確認してもらうと実行方法がわかります。下の表では調整方法がわかります。
上記の表からわかるように負荷調整の感覚は、「出来る限り多くのレップ」テストを元に負荷変更に関する客観的な指示を提供されます。
上記の方法は主にリハビリプログラムの一部として作成されたことに留意してください。
これらの特定の方法は、とても多くの枠組みでまだ使用されている可能性か高いですが、有能なリフターに十分なオーバーロードを提供できない可能性が高いです。AMRAPテストを中心に構成されたオリジナルオートレギレーションプログラムを作成するには、まずテストの結果を定義しそれに応じた漸進性/調整を構成する必要があります。全てのAMRAPテストベースのトレーニングプログラムでは、マイクロサイクルの初期で、プログラムを実装する前に基準値のスコアを決定する必要があります。
RPE,RIR,DREとはそれぞれどういう意味ですか⁇
あなたがオートレギュレーションに興味を持っている場合は、最初にGunner Borgによって考えられたイニシャル(Rating of Perceived Exertion)をよく知っているでしょう。
Borgスケールは、医学及びスポーツでの使用を意図しており、RPE6〜20の範囲で段階的評価がされました。後にCR10スケール(Borg)が開発され、痛み、味覚、嗅覚、その他の感覚から様々なタイプの知覚と経験を測定しました。
有酸素運動のための自動調整として使用するのであればこのスケール(説明的な呼吸閾値を示したもの)を使用します。
Borgスケールは医学やスポーツを含む多くの分野に渡って適応し有用な提供をしてくれます。
ただし、RPEを利用したことのあるほとんどの人は(特にリフター)、Borgスケールを進化させたMike Tuchscherer バージョンに慣れている可能性があります。TuchschererバージョンはBorgスケールほど多用途に適応は出来ないですが、特定のバーベルスポーツなどに適応し補うことができます。
オートレギュレーションで使用されるRPEについて話すとき、RPEは流動的なため構造的に修正される傾向があり、しばしばパーセンテージベースのプログラムと比較されます。幸運なことに使用するオートレギュレーションとパーセンテージは相互に排他的ではありません。実際、使用するオートレギュレーションの形式とリフターの負荷プロファイルに直接関係している可能性があります。Mike Tuchschererには、カスタムRPEチャートを作成するためのシステムがあります。このチャートはRPEベースの運動に関連する負荷を定義することを目的としています。
RPEと同様にRIR(rep in reserve)は同様の評価結果につながるのオートレギュレーションの形式です。
これはRIRを反映して調整されたカスタムRPEチャートです。
では、これら2つのグラフからなにがわかるでしょうか?
RPEチャートの7つの主観的指標の代わりに、RIRチャートの4つの主観的指標になっていることに気づくと思います。
どちらにもメリット、デメリットはあり、RIRチャートの単純さの中に利便性を感じるかもしれないですが、RPEチャートの「.5」という細かい点は客観的に正確に評価するためによりはっきりとしたものになります。
RPEスケール(より高いRPE)に従ってセットを評価する場合は、大抵の場合はどれくらいの難易度であるのか⁇あと何回できたのか⁇バーの速度は速いのか⁇それとも遅いのか⁇と尋ねることを求められます。RIRスケールは、あと何回できたのか⁇を尋ねるだけです。
各測定のパーセンテージブロックを確認すると、RIRチャートより、RPEチャートは自由度が高くより積極的なリフターには適切な評価ができるかもしれないです。
記述的活動評価 ディスクリプティブ レーティング オブ イグゼーション(DRE)についてはまだ触れていません。おそらくRPE,RIRスケールの欠点はチャートの左側から離れるほど、使いやすい人は少なくなり、チャートの効果を最大化する為に使用者の経験値が必要になることです。そこでDREスケールの出番です。
番号付のスケールを使用する代わりにDREスケールではBorgスケールと同様に、各指標に対してより柔軟な定義を提供します。
実行できるレップが増えるほど評価されるレップ数は変動的なものになるので、チャートの左側から離れるほど有益なものになるでしょう。実行できるレップ数を把握しようとすることは、100%以下のトレーニング局面では難易度が高いことがある為、この柔軟な定義で評価することは有用性を示す場合があります。RPEとDRPEのもう一つのとても対照的なことは、評価の範囲です。RPE(Tuchscherer)を使用する場合に、トレーニング負荷を選択するときに規定のRPEの10に近いところまで実施した方がはるかに簡単で求めやすいです。なので、軽くて簡単に実施するトレーニングでは逆に負荷を求めるのが難しくなる可能性があります。DREスケールはその範囲が広い為、リフターはより広範囲の強度にわたって使用することができる。
トレーニング方法や理論が進化すれば、テクノロジーも進化していきます。現在、興奮が収まらないものはベロシティ測定デバイスへのアクセスです。このテクノロジーは50年前から存在しているため記事の最後に書くのは少し誤解を招くかもしれません。ただし、ごく最近になって一般的なリフターたちが手頃に入手できるデバイスがあります。
ベロシティ(メートル/秒)と1RMのパーセンテージは線形関係を共有します。このことが理解し、適切なテストにより1RMのパーセンテージをベロシティと相関させるか、ベロシティゾーン/レンジ内のトレーニングの適応を関連づけることができます。
RPE,RIR,およびDREメソッドとは異なり、ベロシティは完全に客観的な基準となります。主観的な方法ではリフターが質問に答える必要がありますが、ベロシティはバーベルの正確に示す1つの数値として明確になります。ベロシティの代表的な使い方は、各リフトの慣習的なベロシティ統計です。ベロシティは(負荷ではなく)作業しているパーセンテージとより密接に関連しているため、ありのままのベロシティデータを元に対応するパーセンテージを案内してくれます。ベロシティを特定のパーセンテージでどこに設定するか分かっている場合は、測定デバイスから客観的なフィードバックに基づいてトレーニングの重量を設定することが出来ます。これは重量が実際にどの程度適切に設定できているかに対して重量の「感じ方(軽いのか?重いのか?)」が実際に正確にできているのかどうかを判断するときに役立ちます。これら全てを全体的に見ると、以下はベロシティと統合された以前のRPEチャートです。
ベロシティ統計に代わる別の選択肢はベロシティゾーンです。ゾーンはさまざまなスポーツや統計が取れていないリフト、または1RMが不明なリフトに適したオプションです。ベロシティゾーンを実際に使用する際の大事な注意事項はベロシティは動作固有であることです。スクワットは通常、ベンチプレスよりも速く動き、デッドリフトはベンチプレスと同様にさらに遅く動くことがあります。ベロシティゾーンを使用する場合、スクワット、ベンチプレス、デッドリフト(また、それらと関係のないリフト)の変動の個別のグラフが必要になる可能性があります。
これで、最も注目すべきオートレギュレーションの形式を取り上げてきましたが何をどのように使用しますか⁇これまで取り上げてきた全ては(理論的に)別の経路を通り、同じ最終結果に繋がりますが、それは本当ですか⁇最近の調査では、経験者スクワッターと初心者スクワッターのベロシティを見ながら、RIRを使用してRPEの値と比較をしたものがあります。結果は経験者スクワッターは100%1RMでより遅いベロシティを示し、初心者スクワッターはより速いベロシティを示しましたが、グループ間で60%〜75%1RMで差はありませんでした。これらの調査結果に加え、経験者スクワッターは初心者スクワッターよりも1RMでRPE値を高く評価しました。全ての強度と速度の間に強い逆の関係がありました。これらの調査結果から初心者リフターにとって、主観的な評価スケールはオートレギュレーションの最適な形ではない可能性があると合理的に想定できます。そのため、より適切なオプションはお
そらくAMRAPやベロシティです。意識を高めるために初心者リフターは、RPE値でウェイトを調整するのではなくRPEのみを記録することから始めることをお勧めします。現在、経験豊富なリフターの為にあるシステムを別のシステムよりも良いものと主張している証明はありません。使用するシステムをどのように選択しますか⁇次のグラフはオートレギュレーションのさまざまな方法とそれらがお互いにどのように関連しているのかについてが、見て分かるようになっています。これはシステムをブレンドする時に強いツールとなる場合があります。
このチャートを調べることにより、さまざまな自動制御システム間の関係を観察できます。 上記の調査で述べたように、初心者と上級者のリフターの反応は、システムごとに若干異なる場合があります。 私の個人的な自動調整の哲学を考慮して、私の使用に関する推奨は次のとおりです。
このチャートを調べることによりさまざまなオートレギュレーションシステムの関係を見ることができます。上記の調査で述べたように初心者と上級者の反応はシステム毎に若干異なる場合があります。私の個人的なオートレギュレーションの考え方としては、使用するときは次の通りに推奨しています。
・上記の方法のいずれかを実装したい自動調整に不慣れな初心者またはリフターは、RPR、RIR、またはDREのみを記録しながらAMRAPまたは速度を使用するのに最適です。
・中級のリフターはAMRAP(トレーニングプランでの配置を慎重に検討すること)や速度を使用できます。 主観的な形式(RPE、RIR、DRE)は、負荷の変更の基礎となる前に定格を記録することで十分な経験が得られた場合に使用できます。
・高度なリフターは、速度、または主観的な方法を使用することでより効果的に提供される可能性があります。 AMRAPは引き続き使用できますが、力を発生させる可能性が高いため(これは特に重いリフターに当てはまります)、AMRAPテストは、より収益性の高い領域で費やされる可能性のある過度のトレーニングエコノミーを消費する可能性があります。
上記のオートレギュレーションシステムのいずれかを使用したい初心者や不慣れなリフターはRPE、RIR、DREの評価のみを記録しながらAMRAPまたはベロシティを使用することが最適です。
中級者はAMRAP(トレーニング計画での配置を慎重に検討する)やベロシティを使用できます。主観的なシステム(RPE、RIR、DRE)は
記録をつけることに慣れて十分な経験を積んだ場合に重量変更の基礎として使用できます。
上級者はベロシティ、または主観的な方法を使用することでより良い結果を提供してくれる可能性があります。AMRAPは引き続き使用することはできますが、とても強い力を発揮させる(これは特に高重量を扱うリフターに当てはまります)ことになり、AMRAPテストは別のトレーニングに費やすはずの力ががテストにより過度に消費されてしまう可能性があります。